Conversation about the kingdom of fire

Ideas NOT worth spreading、お前の悪口、そしてお前の肉親の悪口

狼、麻薬、鬱にまつわる小さな愉悦

 『ウルフ・オブ・ウォールストリート』が予想に反して爽快な映画だった。レオナルド・デカプリオ演じる金融マンが無様に転落していく様を嘲笑するような映画かと思っていた。しかし主人公は金銭についてよりむしろ取引に深い欲望を持ち、人間を愛するあまり違法行為へ疾走していく。ここに人間についての凄く大きな肯定が描かれているように思われた。なお、最低な絵面が沢山出て来る。

 

 一つ気がかりだったのが、麻薬についての描写だ。私は麻薬を常用するような文化圏にいないので、麻薬を使って羽目を外す様がどのような笑いどころか、またはどれだけ背徳的な行為なのかいまいちピンと来ないのだ。例えばそれが日本で言うところの深酒とどう違うのか、同じものなのか分からない。もし同じものであれば飲酒武勇伝ってシステム開発の次ぐらいには面白くないことなので、麻薬を題材にしたコメディは全部詰まらない物語ということになる。

 

 そのため、と言っては何だが。『レオン』における悪魔のような麻薬捜査官の真似をしながら抗鬱剤(以後、<Kill Pill>と呼称する)を飲むのが楽しい。<Kill Pill>と水を口に含み、ゆっくりと首を回し、あるタイミング、例えば左から首を回し始めた場合、1時方向まで首を回したあたりで嚥下する。そしてドロッとした目で前を向き、キマッてきた感じを演出する。湯船に浸かった時のような嘆息を漏らすと、一層それっぽくなる。

 

 このメソッドは風邪薬や便秘薬にも有効なので諸賢も是非試して頂きたい。

 

 ところで、Queensrycheの『Operation;mindcrime』というコンセプトアルバムがある。搾取、革命、麻薬についての陰鬱な物語だ。シスター・メアリはこのアルバムの登場人物で、この物語の謎の中心、排水口のような役割を担う。彼女を巡って、或いは彼女の不在を巡って物語は進行する。

 

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Hi! シスター・メアリです! 

今日はテトラグラマトン音頭を行いましょう!

ホ・サ・ナ! あ、それ! ホ・サ・ナ!

 

 別サービスで書いたことなのだが、畏友に"ハーブキメてんのか"と言われた。結局、麻薬なんてその程度のものかも知れない。